消滅可能性都市の影響、家選びへの考慮事項

2024年05月24日

消滅可能性都市

消滅可能性都市の影響、家選びへの考慮事項

 

民間の有識者グループ「人口戦略会議」は、全体の4割にあたる744の自治体で、2050年までに20代から30代の女性が半減し、最終的には消滅する可能性があるとした分析を公表しました。

 

静岡県では、熱海市など9つの市と町が消滅可能性都市に指定されました。

 

今回は「消滅可能性都市」をテーマに、住宅購入への影響についてお伝えしていきます。

 

 

消滅可能性都市が発表された背景にあるのは、出産の中心となる世代が一定割合を下回ると、人口が一気に減少して自治体が破綻してしまう可能性が高まるという指摘です。

 

消滅可能性都市の影響は大きく、家選びにも重要な要素となります。以下に、消滅可能性都市の影響と家選びへの考慮事項を整理します。

 

 

1.不動産価格の影響

消滅可能性都市では不動産市場が停滞し、価格が低下する傾向があります。このため、住宅を購入する際には将来的な再販価値や投資価値を考慮する必要があります。住み替え前提での住宅購入を考える場合は、要注意です。

 

 

2.生活インフラの充実度

消滅可能性都市では生活インフラの整備が不十分な場合があります。公共交通機関や医療機関、教育機関などの充実度を確認し、快適な生活を送るための環境が整っているかを考慮する必要があります。

 

2014年に消滅可能性都市に指定された鹿児島長島町は今回「消滅可能性自治体」から脱却しました。前回指定されたことを機に、奨学金制度など子育て支援策を強化した結果だといいます。このように、指定されたことをきっかけに生活インフラが充実する事例もあります。

 

 

3.雇用機会の有無

消滅可能性都市では産業の衰退が進んでおり、雇用機会が限られている場合があります。住む地域での雇用機会や転職の可能性を考慮し、将来的な安定性を見極める必要があります。

 

宮城県大衡村は今回「消滅可能性自治体」から脱却し、さらに「自立持続可能性自治体」に入った数少ない自治体のひとつです。子育て支援強化に加え、企業の誘致に力を入れました。その結果、多くの企業が工場を建設し、将来的に半導体工場の建設も予定されています。

 

雇用機会を増やすことにより、人口を増やす→増えた税収を更なる子育て支援へと充てる。

 

このような好循環を生むことで、劇的な変化を起こした事例もあります。

 

 

4.地域社会の活性化

消滅可能性都市では地域社会の活性化が求められます。地域の活性化に取り組む自治体や地域住民の取り組みを調査し、地域コミュニティの魅力や活力を評価することが重要です。

 

静岡県内で「自立持続可能性自治体」に指定された長泉町は、「ちょうどいいがいちばんいい」というコンセプトを掲げ、地域の魅力を発信しています。よくある自治体のホームページとは一線を画しており、「ああ、住みたい」と思わせてしまう力があります。

 

 

まとめ

10年ぶりとなる今回の発表では、消滅可能性都市を脱却した自治体のエピソードが印象的です。

 

一度指定されても、抜け出すことができる。

 

これからの住宅選びにおいては、「まちの魅力」がますます重要になりそうです。

 

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