マイナス金利解除後の住宅購入のポイント

2024年04月26日

マイナス金利2024

【2024年度版】マイナス金利解除後の住宅購入3つのポイント

 

日銀は3月19日、長く続いたマイナス金利政策を解除しました。

 

日経平均は4万円台を突破し、物価と賃金が上昇傾向。日本経済は新たな局面に入りつつあります。

 

一方で、物価上昇に賃金が追いつかず、住宅ローンの金利上昇も心配という声も聞こえてきます。

 

今回は、マイナス金利解除後の失敗しない住宅購入3つのポイントをお伝えしていきます。

 

 

ポイント1.日銀の動向に関心を寄せる

日銀は短期金利にマイナス金利を適用することで、金利を調整していました。短期金利は、短期プライムレートを通じて変動金利に影響します。ただし、短期プライムレートは2009年1月より1.45%で変動なく推移しており、マイナス金利を適用した際も短期プライムレートは変動しなかったことから、今回のマイナス金利解除も影響は少ないと見られています。

 

長期金利は、イールドカーブコントロール(YCC)によって調整されていました。長期金利は固定金利に影響します。2022年12月に長期金利の許容範囲が±0.25%から±0.5%に引き上げされた際には、事実上の利上げだと市場が反応し、固定金利もすぐさま上昇に転じましたが、YCC廃止後もすぐに固定金利が上昇したという銀行は少なく、影響は限定的です。

 

 

ポイント2.無理なく借りる

今後の金利上昇の局面にも備えて、無理のない返済額で借りるということが大切です。

 

具体的にいえば、年収の5-6倍程度。多くても7倍程度に借入額を抑えていくのがおススメです。資金計画は「悲観的に考える」が鉄則です。借入上限額いっぱいまで借りてしまうと、借りたけど返せないという状況に陥ってしまう可能性があるため、要注意です。

 

とはいえ、立地によっては不動産価格の上昇、リフォームなどの工事費の上昇が考えられるため、必要に応じて予算を上げることも現実的には必要になるでしょう。その際には、住宅ローンアドバイザーやファイナンシャルプランナーなどの第三者の意見を取り入れるなどして、納得感ある資金計画を組むことが大切です。

 

関連記事:「返せないをふせぐ住宅ローンの借り方

 

 

ポイント3.住宅ローンを詳しく知る

約7割の方が選ぶ変動金利。どうやって金利が決まるのか、ご存じでしょうか。

 

変動金利の基準となる金利(基準金利)は、一般的に金融機関が1年以内の融資を行う際の最優遇貸出金利である短期プライムレート=短プラを基準として決まります。金融機関では、短プラに1%上乗せした金利を、変動金利の基準金利としています。

 

変動金利(適用金利)基準金利引き下げ幅

 

実際に適用される適用金利は、基準金利から引き下げ幅を加味して決まります。例えば、3月現在の短プラは1.45%なので、基準金利を2.45%として、引き下げ幅を2%とすると、適用金利は0.45%というように決まります。このように、変動金利の決まり方を知っておくと、短プラや銀行の引き下げ幅に関心が向き、住宅ローン借入の判断に役立ちます。

 

 

まとめ

住宅ローンの金利は日銀の政策に大きな影響を受けます。この先金利がどうなるかは専門家でも予測することが難しいですが、住宅ローンについて理解を深め、日銀の動向に関心を持つことで、より良い判断につながるでしょう。

 

最も大切なのは、無理なく返せる額で借りるということ。最適な資金計画でより良い住宅購入につなげて頂ければと思います。

 

お金のことは少し難しい言葉や計算もでてきますが、失敗しない住宅購入につながるよう、これからも情報配信を継続していきます!

 

 

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