新たな選択肢「テキスタイル」の魅力
2023年01月06日
新たな選択肢「テキスタイル」の魅力
1年を代表する魅力的なリノベーション事例を選ぶコンテスト「リノベーション・オブ・ザ・イヤー」
今回は、その中でも、2022年特別賞「テキスタイル・リノベーション賞」を受賞した「テキスタイルの可能性。」をご紹介します。
まず”テキスタイル”とは、主な意味は「布、織物、織り方、生地、教会などの建物の外部、構造、組織」のことです。アパレル業界やインテリア業界で頻繁に使用されている専門用語です。
間仕切りは壁――そんな固定概念が覆されるこの事例。タイトル通り、テキスタイルの可能性を感じずにはいられません。
物件は1999年築、RC造のマンション。お施主様は海外風のスッキリとしたデザインが好みでした。要望を取り入れていくにあたり、梁が主張的に目立ってしまうことが問題としてあったのだとか。
その解決方法のアプローチとして出てきたのがテキスタイルデザイン。空間全体のメインとなりつつ、空間全体に優しく溶け込んでいます。
光と視線のコントロール
参照:テキスタイルの可能性。
テキスタイルの主な役割は、外からの光や視線をコントロールすることです。
まず目を引くのは天井。薄手のプレーンボイル生地が採用され、照明の光が布地によって拡散され、柔らかな光がLDKを包みこみます。
リビングとダイニングの仕切りには優しい表情のカラーボイル生地のカーテン。完全には視線を遮らず光を通すことで、家族の気配を感じる柔らかい表情になります。
可変性
参照:テキスタイルの可能性。
天井面には鉄板が仕込んであり、マグネットで固定しているため、簡単に取り外しができる仕様になっているそうです。
上記の2枚の画像(リノベーション協議会のサイトから写真4枚目と5枚目)をみると、テキスタイルのありなしで雰囲気がガラっと変わることがわかります。このように気分やシーンに合わせてお施主様自らが変えることができるのは大きなポイントです。
色と素材の組み合わせ
参照:テキスタイルの可能性。
色味はベージュとホワイトをベースにまとめられています。
色味を絞ることで統一感が生まれてスッキリとした印象になる一方で、少しのっぺりしてしまうことも。色味を合わせつつも素材を変えることによって、空間のアクセントになります。
テキスタイルは光の入り方によって表情を変えてくれるので、明るく柔らかな雰囲気へと仕上がっています。
ベーシックなカラーを使いつつも、他にはない独特な雰囲気に仕上がっているのはやはりテキスタイルの存在が大きいでしょう。
それも単なる表面的なデザインではなく、梁を目立たせないようにしたり、光と視線をコントロールしたりという機能的な役割をもち、簡単に取り外しができるようにと、細部までこだわり抜かれています。
ありそうでなかったテキスタイルを効果的につかったリノベーション。まさにテキスタイル・リノベーションの金字塔ともいえる事例です。
「広い空間をゆるく仕切りたい」「目隠しはしたいけど光は通したい」「柔らかい雰囲気にしたい」
そんな方にとっての教科書的な事例になるのではないでしょうか。
参考:テキスタイルの可能性。