住宅性能と住宅ローン減税の関係

2022年12月23日

住宅性能と住宅ローン減税の関係_01

住宅性能と住宅ローン減税の関係

 

今回は、住宅ローン減税について解説します。

 

住宅ローン減税とは、住宅ローンを組んで物件を購入してリフォームした場合に、ローンの年末残高の0.7%(2022年時点)をその年の所得税の額から差し引く減税措置です。

 

新築なら、性能に応じて最大控除額が大きくなります。中古は、築年数要件が緩和され、より控除が受けやすくなりました。

 

これら減税措置には、住生活基本計画が色濃く影響しています。国が目指すより良い生活の実現に向けて、それを後押しするような「長持ちでエコな」住宅にはインセンティブが与えられます。

 

今回は新築と中古に分けて、どのような住宅がどれくらいの恩恵を受けられるのかを解説していきます。

 

住宅性能と住宅ローン減税の関係_02

参考:国土交通省

 

住宅ローン減税制度は毎年内容が変わることが多いため、国土交通省などの信頼できる情報源から最新情報を確認することをおススメいたします。今回は、国土交通省のホームページをもとに解説していきます。

 

上の表をご確認いただくと「新築」と「既存」の2つの区分に分けられることがわかります。「既存」は主に中古住宅を指しています。

 

 

省エネと非省エネで明暗別れる新築住宅

新築では、長期優良住宅が最も減税の恩恵を受けられます。

 

長期優良住宅とは、長持ちする構造や設備、長く住めるような維持保全ができ、一定のバリアフリー性、省エネ性、耐震性を満たした住宅のことです。

 

その次にZEH水準適合住宅、省エネ基準適合住宅と続きます。

 

注目すべきポイントは、令和6年入居から省エネ基準を満たさない新築は控除対象外になるということです。

 

 

対象範囲が広がった中古住宅

一見、新築と比べると限度額も控除期間も短くうつる中古物件ですが、実は2022年より控除対象が緩和されています。

 

「築25年以内」という要件が廃止され、昭和57年以降に建築又は現行の耐震基準に適合へと変更。新築と違い環境性能による細かな区分はなく、認定住宅かそれ以外かで借入限度額が変わります。

 

築年数要件が緩和され、適用の範囲が広がった中古住宅。省エネにどうつながるのでしょうか。

 

ある調査によると、既存の建物を同規模の新築に建替えた場合と比較し、最大76%のCO2排出量と最大96%の廃棄物排出量を削減できることが確認されました。

 

今後は中古住宅そのものの断熱化等の省エネ対策が急務となりそうです。

 

 

お得=環境に優しい

以上、住宅の環境性能の違いによる住宅ローン控除の減税額のちがいについて解説していきました。

 

住宅購入の際には、最大限住宅ローン控除の適用を受けることができるよう、環境性能を意識するのがおススメです。

 

減税額が大きくなるだけでなく、電気代の削減につながるなどお財布にも環境にも優しい家を選ぶことになるのです。

 

 

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