定期借地権付物件~押さえるべきポイント~

2021年09月10日

定期借地権付物件はアリ!?必ず押さえておきたい3つのポイント

定期借地権付物件はアリ!?必ず押さえておきたい3つのポイント

中古物件をみていると、「人気エリアなのになぜこんなに安いの?!掘り出し物だ!」という物件に出会うことはないでしょうか。相場より安い物件の理由は様々ですが、その理由のひとつが「定期借地権付き」の物件です。でもこの定期借地権付き物件、価格が魅力な一方で様々なデメリットがあるのも事実。今回は定期借地権について、解説していきます。

 

定期借地権とは、建物を建てるために土地を借りる権利のことをいいます。期限付きで土地を借り、期間が終わると地主に土地が戻ります。定期借地権には3種類ありますが、今回取り上げるのは、借地権付きマンションで利用されている「一般定期借地権」について。一般定期借地権の契約期間は50年以上です。では具体的に何がデメリットなのでしょうか。

 

定期借地権付き物件3つのデメリット

 

契約期間内しか住めない

国土交通省の調査によると、借地期間の平均は51年2ヶ月です。借地期間が50年の場合、50年後には建物を取り壊して更地にした上で、土地を所有者に返還しなければならないということです。中古として売り出される場合は、残存期間○○年という書き方で広告に記されます。借地権は「終わりが明確」になっているのです。

 

ランニングコストがかかる

一般的にマンションの場合、ランニングコストとして管理費と修繕積立金があります。借地権付き物件は、この他に2つ発生するものがあります。地代と解体積立金です。土地は地主から借りている状態なので、土地の賃料=地代がかかります。期間満了時には更地にする必要があるため、解体するための費用を積み立てていくのが解体積立金です。

 

ローンが組みにくい

一番のデメリットかもしれません。多くの方は住宅ローンを利用するかと思いますが、借地権付きの物件はローンが組みにくい傾向にあります。いくつかの金融機関にきいてみましたが、借地権つきというだけでローンを受け付けない金融機関も。特に残存期間が短ければ短い程ローンが組みにくいので、まず確認すべき点です。

 

定期借地権付物件の確認方法

定期借地権付物件

参考:SUUMO物件検索画面①

 

大手不動産検索サイトのSUUMOを例にみていきましょう。こちらが物件の検索画面です。トップ画面から「中古マンション」、「静岡県」とクリックしていくとこの画面になります。そして、所有権の項目で「定期借地権」がありますので、定期借地権を見てみたい方はこちらにチェックを入れて検索すればOKです。

 

定期借地権付物件2

参考:SUUMO物件検索画面②

 

次に定期借地権付き物件の物件概要をみていきましょう。「敷地の権利形態」をみると借地権についての詳細が記されています。この物件は残存期間が24年6か月です。残り24年を長いとみるか短いと見るかは人それぞれですが、基本的に契約更新はないためそこに留意して購入検討して頂きたいところです。

 

以上、今回は定期借地権付物件について解説していきました。所有権物件に比べて価格が安い反面、ローンがつきにくいこと等のデメリットもあり、注意が必要な物件でもあります。是非デメリットを抑えた上で購入するかの判断をして頂ければと思います。

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