リノベオブザイヤー’21ノミネート作品①
2022年02月04日
リノベーションオブザイヤー2021ノミネート作品①
「innocent くつろぎとラグジュアリーのあいだ」
今週から全4回にわたって、リノベーションオブザイヤー2021ノミネート作品から注目の事例をピックアップしてご紹介いたします!
1回目は「innocent くつろぎとラグジュアリーのあいだ」
単身で住宅購入を検討する方が増えている一方で、単身向けリノベーション物件は少なかったのも事実。これからの単身リノベの可能性を感じる、アイコニックな事例です。
ほどよくラグジュアリーな単身リノベ事例
いまの日本でもっとも一般的な暮らし方、それは「ひとり暮らし」です。
2020年時点で日本の単身世帯数は約1934万世帯、一般世帯総数の35.7%を占め、2040年には約40%に達します。本格的なおひとりさま社会が到来している一方で、日本の単身世帯の住まいの幸福度は、二人以上世帯に比べて、著しく低いことが分かっています。
単に単身向けの分譲マンションの母数が少ないことに加え、孤独死や精神的孤独による自殺や病気など、一人暮らしの抱える住まいと暮らしの問題は様々。
住まいは一日の中で多くを過ごす場所です。コロナ禍で在宅時間は急増した今、満足度の高い単身向け住まいを手ごろな価格で供給することは、社会的に求められていることではないでしょうか。
そこで、リノベーションの出番です。築古の物件を安価で仕入れ、内装は暮らしの満足度を上げるべく工夫を凝らします。
今回の事例では、避けられがちな旧耐震の物件が、ホテルライクなくつろぎ空間に大変身!窓がないLDKにも採光を取り込む工夫、ガラス扉で仕切られたベッドルーム、照明で彩られたウォークインクローゼットがあり、随所にアイデアが光ります。
写真:リノベーション協議会
特筆すべき点は、これは買取再販型のリノベーションであるということです。
買取再販とは、不動産業者が物件を仕入れて、リノベーションをした上で、リノベ済みとして売りに出すことです。お施主様と一緒に作り上げるオーダーメイド型と違い、そこまでリノベーションにお金をかけていないことが多く、デザイン性の高いリノベ済み物件はごく少数しか存在しなかったのです。
この事例はリノベーション予算490万円と、比較的安価に抑えながらも水回りの配管まで交換しています。いくらデザインが良くても、配管が劣化したままだと、漏水が頻発するなど安心した暮らしには繋がりません。機能性とデザインをこの予算で両立しているということは非常にコストパフォーマンスが高い事例と言えます。
リノベーション済み物件はインフラ部分に注意
これからも単身向けのリノベ済み物件は増えていくでしょう。一見するとデザインに注目しがちですが、配管などのインフラ部分が交換されているかは是非注目して見てみてください。優先すべきはデザインよりもインフラ部分の状態です。
リノベーション協議会のHPでは、インフラ部分の改修についても詳しく解説しているので参考にしてみてください。
参考:リノベーション協議会
次回もお楽しみに♪