大正生まれの古民家リノベーション

2023年01月13日

大正生まれの古民家リノベーション_01

大正生まれの古民家リノベーション

 

1年を代表する魅力的なリノベーション事例を選ぶコンテスト「リノベーション・オブ・ザ・イヤー」

 

今回は、2022年に「500万円未満部門」で最優秀賞を受賞した「inherit from TAISHO ~古民家×アンティーク~」をご紹介します。

 

大正3年築の古民家がリノベーションでどう生まれ変わったのか。

 

戸建てリノベーションを検討されている方、必見です!

 

 

築100年を超える広い古民家を購入したのは、骨董品やアンティーク屋巡りが趣味のお施主様。既存のキッチンは狭いうえに古民家らしくなく、どこか浮いた空間でした。また、構造部分の劣化による耐震と低い断熱性能は解消しなければいけない問題でした。

 

これらの課題を解消しつつ、いかにして予算内で美しく仕上げたのでしょうか。

 

大正生まれの古民家リノベーション_02

参照:​inherit from TAISHO ~古民家×アンティーク~

 

まず、ポイントになるのは「部分的なリノベーション」であること。元々の間取りは17LDKとかなりの部屋数がありました。全面改修すれば、数千万円規模で費用がかかるでしょう。

 

 

そこで、まず土台の補強と断熱を施し、過ごす時間が長いであろうLDKを中心にリノベーション。

 

まさに選択と集中。

 

重要な部分を見極め、予算を集中投下しました。

 

部分的なリノベーションにより、コストを抑えつつも、少しずつ手を入れてじっくりと作り上げていく楽しさを味わうこともできます。

 

 

一方で、部分的な改修ならではの難しさも。改修した部分と未改修の部分の差が際立ち、悪目立ちしてしまうこともあるからです。

 

この事例の際立っている点は、部分改修でありながらもそう感じさせない工夫があることです。

 

新築では絶対出せない味わい深い木の天井に、真新しいステンレスキッチン。古材ならではの深いブラウンの柱と、ビビッドなオレンジの壁。

 

同じような素材をなじませようとするのではなく、思い切って「対比」させているのです。この対比が空間に独特のリズムをつくり、唯一無二の世界観を作り出しています。

 

 

SUUMO編集長の池本さんは、この事例をこう講評しました。

 

”建築は「強・用・美」と言われるが、施主の「美」の感覚を織り込みつつ「強」と「用」を一定コスト内で落とし込むのがリノベのプロフェショナル。本作品は大正建築を部分リノベで強・用・美を見事にバランスさせた作品だ”

 

インテリアはもっと自由でいい。一気にやらなくてもいい。ひとつのジャンルに縛られなくてもいい。でも、優先順位(断熱や土台補強)は見誤らぬように。

 

そんな示唆に富んだ事例です。

 

参考:inherit from TAISHO ~古民家×アンティーク~

 

 

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