築古マンション ― ペット飼育の壁

2022年10月07日

築古マンション ― ペット飼育の壁

築古マンション ― ペット飼育の壁

 

一般社団法人ペットフード協会が2021年に行った調査※1によると、1年以内に新たに飼育されたペットの数がコロナ禍前の2019年に比べ、2020年、2021年とも増加したようです。内訳を確認してみると、犬…710万6千頭、猫…894万6千頭と猫の方が多く、合わせて1605万2千頭のペットが飼育されています。

 

ペットの数が増える一方で、飼いたくても飼えない人がいるのも事実。

 

同調査によると、犬を飼いたい人の24.3%、猫を飼いたい人の34.3%が「集合住宅に住んでいて禁止されている」ことを理由にペットを飼えていない状況にあります。

 

そこで今回は、築古マンションのペット事情をテーマに解説していきます。

 

 

築古ほどペット飼育が難しい

 

結論、ペットが飼育できるマンションは希少です。とりわけ築年数が古くなればなるほど「ペット可」マンションは少なくなる傾向にあります。

 

必然的に比較的築年数が浅い物件に的を絞ることになるため、予算を上げる必要が出てくることも。

 

築年数によって、ペット飼育可率は変わるのか。データを確認してみましょう。

 

 

国土交通省が行った平成30年度マンション総合調査※2によると、完成年次別では平成11年(1999年)までは「禁止している」が過半数でしたが、平成12年以降は「種類・サイズ・共有部分での通行形態等を限定し、認めている」が過半数に。平成27年(2015年)以降は「禁止している」がわずか1.3%と、築浅ほど飼育しやすい傾向にあることが分かります。

 

同調査によると、全体の72.1%がペット飼育についてなんらかのルールをもっていることが分かります。

 

飼育ルールの種類は、「管理規約および使用細則」と「使用細則」が33.1%と最も多く、次いで「管理規約」が24.8%と続きます。主に管理規約と使用細則によってルールが定められていることがわかります。

 

購入前に管理規約と使用細則をチェック

 

つまり、ペット飼育前提のマンション購入にあたっては、管理規約と使用細則を事前に確認することが重要なのです。

 

管理規約および使用細則は、マンション住民で構成される管理組合によって決められます。一度決めたものについては、所定の手続きを経て改定しなければいけないため、ペットが禁止されているマンションのルール改定はハードルが高いです。

 

今回の解説を、3つの要点にまとめました。

 

①築古ほどペットが飼育できない傾向

②1999年を境にペット可率が逆転

③管理規約もしくは使用細則で事前に確認

 

ペット飼育前提でマンション探しをされる方は是非参考にしていただければ幸いです。

 

▼参考資料

※1 平成30年度マンション総合調査結果/国土交通省

※2 令和3年(2021年)全国犬猫飼育実態調査/一般社団法人ペットフード協会

 

 

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