マンション管理 「格付け」制度はじまる

2021年04月23日

マンション管理

マンション管理の「格付け」はじまる

1年後の2022年の4月から、マンション管理適正評価制度がスタートします。この制度の目的は、マンションの資産価値を上げることです。定期的に管理状態がチェックされ、結果は開示されます。その繰り返しにより、良好な管理状態を目指していくというものです。制度のスタートに先がけ、大切なポイントを解説していきます。

 

管理状態が良いマンションを選ぶメリットとは

管理状態が良いと、どんないいことがあるのでしょうか。管理状態が良いマンションを選ぶメリットを3つご紹介します。

 

住みやすく、暮らしの満足度があがる

一番は住みやすさです。例えば、植栽の手入れ、ゴミ置き場、自転車置き場に至るまで、管理の良し悪しで大きく変わるものです。管理状態の良いマンションはこのあたりの細かいところまで配慮されており、日々の暮らしを快適に過ごすことができます。

 

リセールバリューの向上

管理状態が良いマンションは、定期的に老朽化を防ぐための修繕が行われています。外観はもちろん、共用部の設備もしっかりメンテンナスされているため、これから買おうとする人にとっても選ぶ理由の一つとなり得ます。本制度では、管理状態が良いマンションにインセンティブを与えることも検討されており、結果的にリセールバリューの向上に繋がることが期待されています。

 

保険料の割引による管理費の値引き

例えば共用部分の給水管から水漏れが起きて、居住者のお部屋に損害を与えてしまったという場合、マンション管理組合の保険適用になるケースが多いです。管理の良いマンションはそのようなリスクが少ないため、保険料の割引により管理費が安くなる可能性があります。よって、毎月のランニングコスト削減が期待できます

 

5つの評価基準

この評価制度では、マンションの管理状態を5つのカテゴリーに分類し、ハード面(建物/設備の維持管理)とソフト面(管理組合運営など)の両面から評価しポイントをつけ、ランク化することで、誰が見ても管理状態の良し悪しが客観的に判断できるように設計されています。下記が5つのカテゴリーです。

 

①管理組合体制:20ポイント
・管理者の設置
・組合の開催、議事録の作成
・規約の整備状況

 

②組合会計収支:40ポイント
・管理費会計の収支
・修繕積立金会計の収支
・滞納管理費等への対策
・修繕に関する資金計画の状況

 

③建築・設備:20ポイント
・法定点検の実施
・長期修繕計画の有無
・修繕履歴の保管

 

④耐震診断:10ポイント
・耐震診断の実施の有無
・耐震診断結果、改修計画の予定の有無

 

⑤生活関連:10ポイント
・設備等異常時の緊急対応
・消防訓練の実施
・防災マニュアル等の整備状況

 

物件の目利き力をあげよう

海外で中古物件の流通比率が高い国をみてみると、購入前に管理状態の良し悪しを確認するのは当たり前です。ポータルサイトに詳細な情報が開示されているケースが多く、一般消費者もそれを読み解くくらいのリテラシーを持ち合わせています。この制度をきっかけに、私たち一般消費者も、物件の「目利き力」を上げていきたいところです。

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