「大規模修繕工事」とは?
2025年06月06日
これで安心!中古マンション購入前に知っておきたい「大規模修繕工事」とは?
中古マンションを検討している方の中には「大規模修繕って聞いたことはあるけど、実はよく分からない……」という方も多いのではないでしょうか。
マンション選びにおいて「管理状態の良し悪し」はとても大切です。
なかでも、大規模修繕工事はその管理状況を見極める大きなポイントになります。
今回は「大規模修繕ってなに?」「どんな工事をするの?」「費用や周期は?」といった素朴な疑問にお答えします。
初めてのマンション購入でも安心して選べるよう、基礎から分かりやすくご紹介します。
大規模修繕工事ってなに?
マンションはコンクリート造で頑丈なイメージがありますが、経年によって外壁のひび割れや防水の劣化、設備の老朽化が進んでいきます。
そこで、一定の周期で行われるのが「大規模修繕工事」です。
外壁や屋上防水、共用部の配管や設備など、共用部分の劣化をまとめて修繕する工事のことを指します。
戸建て住宅でいえば「外壁塗装+屋根の修理+外構のメンテナンス」を一気にやるようなものですね。
具体的にはどんな工事をするの?
物件によって異なりますが、代表的な内容は以下の通りです。
● 外壁の補修・再塗装:ひび割れや汚れを修復し、塗装で美観と防水性を回復
● 屋上やバルコニーの防水工事:雨漏りのリスクを防ぐために防水シートなどを張り替え
● 給排水管の点検・更新:劣化状況に応じて配管の交換や補修を実施
● 鉄部(手すり・階段など)の塗装や補修:錆びや腐食を防ぐ
● エントランスや廊下の床材交換・照明のLED化など、共用部分の快適性向上
見た目の美しさだけでなく、住まいの安全性や資産価値を保つために不可欠な工事です。
どのくらいの周期で行うの?
国土交通省のガイドラインでは、おおよそ12年から15年ごとに1回の実施が目安とされています。
実際には、マンションの規模や劣化の進み具合、管理組合の方針などによって前後しますが、新築から12年・24年・36年…と、およそ12年周期で行われるのが一般的です。
中古マンションを購入する場合は、以下のような視点でチェックしてみましょう。
● 前回の大規模修繕がいつ行われたか?
● 次回はいつ予定されているか?
● 修繕履歴や長期修繕計画があるか?
費用はどれくらいかかるの?
建物の大きさや工事の内容にもよりますが、1戸あたり100万〜150万円前後が相場とされています。この費用は基本的に「修繕積立金」からまかないます。
つまり、日々の積立がしっかり行われていないと、追加で一時金の徴収が発生するリスクもあるのです。
マンションを選ぶときは、以下のような点に注目しましょう。
● 修繕積立金が極端に安すぎないか?
● 過去に一時金の徴収があったか?
● 長期修繕計画書の内容と現状が一致しているか?
管理状態の見極め方のポイント
大規模修繕の状況を見ることで、そのマンションの「管理の質」もある程度わかります。ポイントは以下の3つ。
① 長期修繕計画書があるか?
10年〜20年先までの修繕計画が立てられているか確認しましょう。
② 管理組合がしっかり機能しているか?
理事会が開催され、報告書などが共有されていれば、組合運営が健全である可能性が高いです。
③ 過去の修繕履歴が明確か?
どんな工事がいつ実施されたか記録が残っていると、きちんと修繕が行われてきた建物であることの証拠になります。
まとめ 中古マンション選びにおいて「大規模修繕」はとても大事!
大規模修繕工事は、ただの工事ではなくマンションという建物と資産を守るための大切なイベントです。
これから購入を考えているマンションが、
● どのタイミングで修繕されているか
● 管理組合がしっかりしているか
● 修繕積立金が適正に積まれているか
といった点を確認することで、「買ってから後悔しない」選択ができます。
中古マンションの見えにくい部分のチェックも非常に大切です。
「このマンション、ちゃんと修繕されている?」「長期的に見て安心して住める?」といった疑問も、ぜひアイワ不動産にお気軽にご相談くださいね。